コンテンツへスキップ
Tips

店舗サイトのPageSpeedスコア改善、自社でできる5つの手順

はじめに:なぜ今、サイトの表示速度が重要なのか?

「自社のサイト、なんだか表示が遅いな…」「GoogleのPageSpeed Insightsで計測したら、スコアが真っ赤だった」。そう感じている店舗オーナーやWeb担当者の方は少なくないでしょう。スマートフォンの普及により、ユーザーはいつでもどこでも情報を探せるようになりました。その一方で、少しでも表示が遅いサイトからは、ためらうことなく離脱してしまいます。

サイトの表示速度は、単にお客様を待たせるかどうかの問題ではありません。ユーザー体験(UX)の悪化は、直帰率の上昇やコンバージョン率の低下に直結します。そしてこの影響は、従来のSEO(検索エンジン最適化)だけでなく、Googleマップなどでの表示を最適化するMEO対策、さらには今後の主流となるAI検索への対応、すなわちAIO対策(AI最適化)においても、無視できない重要な要素となっています。

快適なウェブサイトは、お客様にとって使いやすいだけでなく、検索エンジンやAIにとっても「質の高いサイト」と評価されやすくなります。この記事では、専門的な知識がなくても、自社で取り組めるPageSpeedスコア改善の具体的な方法を、数字や目安を交えながら5つのステップで解説します。専門業者に依頼する前に、まずはご自身でできることから始めてみませんか?

問題提起:あなたのサイトはなぜ遅い?スコアの目安と原因

「サイトが遅い」と言っても、その原因は様々です。しかし、多くの中小企業のサイトでは、原因がいくつかの特定の項目に集中している傾向があります。まずは、自社のサイトがどのレベルにあるのか、客観的な数字で把握しましょう。

PageSpeed Insightsスコアの目安

Googleが提供する無料ツール「PageSpeed Insights」で、ご自身のサイトURLを入力して計測してみてください。表示される「パフォーマンス」スコアが、現在のサイト表示速度の指標です。

  • 90~100点(緑色): 良好。非常に高速です。この状態を維持しましょう。
  • 50~89点(オレンジ色): 平均的だが、改善の余地あり。特にモバイルでのスコアが低い場合が多いです。
  • 0~49点(赤色): 要改善。ユーザーの離脱リスクが非常に高い状態です。早急な対策が必要です。

特に、店舗を探しているユーザーの多くはスマートフォンを利用しているため、「モバイル」のスコアが50点を下回っている場合は、大きな機会損失を生んでいる可能性があります。

サイトが遅くなる主な原因トップ3

専門的な話は多岐にわたりますが、店舗サイトでよく見られる主な原因は以下の3つです。

  1. 画像のファイルサイズが大きすぎる: 高画質な写真をそのままアップロードしている。
  2. 不要なプログラム(CSS/JavaScript)やプラグインが多すぎる: 使っていない機能やデザインのコードが裏側で動いている。
  3. サーバーの応答が遅い: サイトのデータを保管しているサーバー自体の性能が低い。

これらは一見難しそうに聞こえますが、一つひとつは正しい手順を踏めば自社で対応可能なものばかりです。次のセクションから、具体的な解決策を見ていきましょう。

具体的解決策:スコアを上げる5つのアクション

ここからは、PageSpeedスコアを改善するための具体的なアクションを5つ紹介します。費用をかけずに始められるものから順番に解説しますので、ぜひ上から順に取り組んでみてください。

1. 画像の最適化:最も手軽で効果絶大

サイト表示速度が遅い原因の多くは「画像の重さ」にあります。特に、プロが撮影した高解像度の写真をそのままアップロードしているケースは要注意です。ウェブサイトで表示するのに、印刷物レベルの画質は必要ありません。

  • なぜ必要か: ページのデータ量の大部分を画像が占めることが多く、画像のファイルサイズを小さくするだけで、ページの読み込み速度は劇的に改善します。
  • 作業の所要時間の目安: 1枚あたり1〜3分。サイト全体の画像を見直す場合は2〜5時間程度。

具体的な手順

  1. 【圧縮】ファイルサイズを小さくする
    ウェブツールを使えば、画質をほとんど落とさずにファイルサイズを50%〜80%程度削減できます。おすすめはGoogleが提供する「Squoosh」という無料ツールです。ブラウザ上で画像をドラッグ&ドロップし、圧縮後のプレビューを見ながら調整できるので非常に簡単です。
  2. 【リサイズ】適切な表示サイズに変更する
    例えば、サイト上では幅800pxで表示される画像なのに、元データが幅4000pxのままだと、無駄なデータを読み込むことになります。PCのペイントツールやプレビュー機能で、実際に表示されるサイズ(少し大きめの1.5倍程度が目安)にあらかじめ変更してからアップロードしましょう。
  3. 【次世代フォーマット】WebP(ウェッピー)形式に変換する
    WebPはGoogleが開発した新しい画像形式で、JPEGやPNGといった従来の形式よりも高い圧縮率を誇ります。SquooshでもWebPへの変換が可能です。WordPressを使っている場合は、「EWWW Image Optimizer」などのプラグインを使えば、既存の画像を自動でWebPに変換・配信してくれます。

チェック項目

  • □ サイト内の主要な画像のファイルサイズが1枚あたり300KB以下になっているか?(理想は150KB以下)
  • □ 画像の寸法(幅・高さ)が表示サイズに対して大きすぎないか?
  • □ 可能であれば、画像をWebP形式に変換できているか?

2. 不要なプラグインの停止・削除:サイトの大掃除

WordPressでサイトを構築している場合、様々な機能を追加できる「プラグイン」は非常に便利です。しかし、知らず知らずのうちに数が増え、使っていないものや、機能が重複しているものがサイトを重くしていることがよくあります。

  • なぜ必要か: 有効化されているプラグインは、ユーザーがページにアクセスするたびにプログラムを実行します。不要なプラグインを停止・削除することで、サーバーの処理負荷を減らし、応答速度を改善できます。
  • 作業の所要時間の目安: 30分〜1時間

具体的な手順

  1. WordPressの管理画面にログインし、「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」を開きます。
  2. プラグイン一覧を確認し、以下の基準で整理します。
    • 「今は使っていない」プラグイン: 迷わず「停止」し、問題がなければ「削除」します。(例:期間限定の告知に使っていたプラグインなど)
    • 「他のプラグインで代用できる」プラグイン: 機能が重複しているものは、どちらか一つに絞ります。(例:お問い合わせフォームのプラグインが2つ入っている)
    • 「何のためのプラグインかわからない」もの: プラグイン名を検索して役割を調べましょう。サイトの根幹に関わる重要なものである可能性もあるため、安易に停止せず、制作者や専門家に確認するのが安全です。
  3. 整理が終わったら、必ずサイトの表示や機能(予約フォームなど)が正常に動作するか確認してください。

チェック項目

  • □ 有効化しているプラグインの数は20個以下か?(あくまで目安ですが、少ないほど良い傾向です)
  • □ 「停止」状態で放置されているプラグインはないか?
  • □ 最終更新日が数年前で止まっているような、古いプラグインはないか?(セキュリティリスクにもなります)

3. ブラウザキャッシュの活用:再訪問を高速化

「ブラウザキャッシュ」とは、一度訪れたサイトのデータ(ロゴ画像やCSSファイルなど)を、ユーザーのブラウザ(ChromeやSafariなど)に一時的に保存しておく仕組みです。これにより、ユーザーが再訪問した際に、すべてのデータを再度サーバーからダウンロードする必要がなくなり、表示が高速になります。

  • なぜ必要か: リピーターや、サイト内を回遊しているユーザーの体験を向上させます。PageSpeed Insightsでも「効率的なキャッシュポリシーの配信」という項目で評価されます。
  • 作業の所要時間の目安: 15分〜30分

具体的な手順

この設定は「.htaccess」というサーバーのファイルを直接編集する方法もありますが、専門知識が必要で、記述を間違えるとサイトが表示されなくなるリスクがあります。WordPressを利用している場合は、キャッシュ設定用のプラグインを導入するのが最も安全で簡単です。

  1. おすすめのプラグインは「WP Super Cache」や「W3 Total Cache」などです。「WP Fastest Cache」は設定がシンプルで初心者にも分かりやすいです。
  2. WordPressの管理画面からプラグインを新規追加・有効化します。
  3. プラグインの設定画面を開き、基本的なキャッシュ機能を有効(Enable)にします。多くのプラグインでは、推奨設定が用意されているため、まずはそれに従うだけで十分な効果が得られます。
  4. 設定後、ブラウザのシークレットモード(プライベートブラウジング)でサイトを開き、正常に表示されるか確認します。

チェック項目

  • □ キャッシュ用プラグインが導入され、有効になっているか?
  • □ PageSpeed Insightsの診断結果で「効率的なキャッシュポリシーの配信」の項目が改善されているか?

4. Lazy Load(遅延読み込み)の実装:見えない画像は後回し

Lazy Load(レイジーロード)とは、ページを開いた瞬間にすべての画像を読み込むのではなく、画面に表示される範囲(ファーストビュー)の画像だけをまず読み込み、スクロールして表示領域に入ってきた画像をその都度読み込む技術です。

  • なぜ必要か: ページを開いた瞬間の体感速度を劇的に向上させます。特に、ブログ記事や施工事例など、縦に長いページで効果を発揮します。
  • 作業の所要時間の目安: 10分〜20分

具体的な手順

最新のWordPress(バージョン5.5以降)では、標準で画像のLazy Load機能が搭載されています。そのため、特別な設定は不要な場合が多いです。しかし、古いテーマを使っている場合や、より詳細な設定をしたい場合は、プラグインで対応するのが簡単です。

  1. WordPressが最新版であることを確認します。
  2. もし機能していない、またはより高度な設定が必要な場合、「LazyLoad - Optimize Images」などの専用プラグインを導入します。
  3. プラグインを有効化するだけで、基本的な遅延読み込みが適用されます。

動画コンテンツ(YouTubeの埋め込みなど)も遅延読み込みの対象にすると、さらに効果が高まります。

チェック項目

  • □ 縦に長いページをスクロールした際、画像が一瞬遅れて表示されるか?(これがLazy Loadが機能している証拠です)
  • □ PageSpeed Insightsの診断結果で「オフスクリーン画像の遅延読み込み」の項目が改善されているか?

5. レンタルサーバーの見直し:サイトの土地を考える

上記1〜4の対策を行ってもスコアが大きく改善しない場合、原因はサイトが置かれている「サーバー」自体にあるかもしれません。サーバーはサイトの「土地」のようなものです。どんなに家(サイト)を軽量化しても、土地(サーバー)へのアクセスが悪ければ、表示は速くなりません。

  • なぜ必要か: サーバーの応答速度は、サイト表示速度の土台となる部分です。特に、PageSpeed Insightsで「サーバーの応答時間(TTFB)の短縮」という項目で警告が出ている場合は、サーバーの見直しを検討すべきサインです。
  • 作業の所要時間の目安: 調査・比較に1〜3時間。サーバー移転作業は専門業者への依頼を推奨(半日〜数日)。

サーバー選びの目安

格安サーバー(月額500円以下)を利用している場合、アクセスが集中すると極端に表示が遅くなることがあります。店舗サイトを安定して運営するためのサーバー選びの目安は以下の通りです。

  • 月額料金の目安: 1,000円〜3,000円程度。この価格帯には、ビジネス利用に十分な性能を持つプランが多く存在します。
  • ディスク(ストレージ)の種類: 「SSD」または「NVMe」と記載されているものを選びましょう。従来の「HDD」よりもデータの読み書きが格段に高速です。
  • 表示速度に関するアピール: 「HTTP/3対応」「LiteSpeedサーバー」など、高速化技術を導入していることを明記しているサーバー会社は、性能に自信がある証拠です。

サーバーの移転は専門的な作業を伴うため、自社での実施が不安な場合は、サイトの制作者やウェブ制作会社に相談することをおすすめします。

チェック項目

  • □ 現在契約しているサーバーのプランとスペックを把握しているか?
  • □ PageSpeed Insightsで「サーバーの応答時間(TTFB)の短縮」が課題として指摘されていないか?
  • □ サーバー会社の公式サイトで、より高性能なプランや高速化技術の紹介がないか確認する。

実践ステップ:改善へのロードマップ

ここまで紹介した5つの解決策を、どの順番で進めれば良いか、具体的なロードマップを提示します。

Step 1: 現状把握と目標設定(所要時間:10分)
まずは「PageSpeed Insights」で現在のモバイルとPCのスコアを記録します。目標はまず「オレンジ色(50点以上)」、最終的には「緑色(90点以上)」を目指しましょう。

Step 2: ローリスク・ハイリターン施策の実施(所要時間:1〜5時間)
最初に「1. 画像の最適化」と「2. 不要なプラグインの整理」を行います。これらはサイトの表示を壊すリスクが低く、かつ効果が出やすい施策です。特にトップページの画像から手をつけるのが効率的です。

Step 3: プラグインによる技術的改善(所要時間:30分〜1時間)
次に「3. ブラウザキャッシュの活用」と「4. Lazy Loadの実装」をプラグインで行います。設定自体は短時間で終わります。設定後は必ず表示確認を行いましょう。

Step 4: 改善後の効果測定(所要時間:10分)
Step 3まで完了したら、再度「PageSpeed Insights」でスコアを計測します。施策を行う前と比較して、どの程度スコアが改善したかを確認します。各項目の指摘が消えているはずです。

Step 5: 根本原因の解決(必要に応じて)
Step 4でもスコアが50点に満たない、あるいは「サーバーの応答時間」に関する警告が消えない場合は、「5. レンタルサーバーの見直し」を検討します。これはコストと手間がかかるため、最終手段として考えましょう。

まとめ:サイト高速化は最高の「おもてなし」

PageSpeedスコアの改善は、単なる技術的な作業ではありません。それは、サイトを訪れてくれるお客様への「おもてなし」の第一歩です。待たせることなく、快適に情報を提供することは、店舗の信頼性やブランドイメージにも繋がります。

今回ご紹介した5つの方法は、専門家でなくても取り組める実践的なものばかりです。

  1. 画像の最適化
  2. 不要なプラグインの整理
  3. ブラウザキャッシュの活用
  4. Lazy Loadの実装
  5. レンタルサーバーの見直し

これらの改善は、ユーザー体験を向上させるだけでなく、検索エンジンからの評価を高めるSEOの基本となります。そして、快適なサイトはGoogleマップ経由の訪問者を逃さないMEO対策の強化にも繋がり、将来的にはAI検索がユーザーにあなたの店舗を推薦する際の重要な判断材料、つまりAIO対策の土台となるのです。

まずはPageSpeed Insightsで現状を把握することから始めてみてください。一つひとつの改善が、未来のお客様との出会いを創り出します。

より体系的なAIO対策の進め方は、TrendPackageのAIO対策パッケージで詳しく解説しています。

FREE DIAGNOSIS

あなたのお店のAI対策レベルを無料で診断

3分で完了。営業電話は一切ありません。

無料AI診断を受ける

RELATED ARTICLES

関連コラム